私の妻は、障がい者(成人)の事業所で働いています。先日、妻と次のような会話がありました。
妻が働いている事業所に、高機能自閉症でADHDの傾向も持つ利用者さんがいるのだけれど、その人は気になることがあると、相手に近づき詰問するような調子で言ってしまう、本人に悪気はなさそうなのだが、職員はその人の特性だと理解はできても、他の利用者は問い詰められているような気持ちになり、その人を敬遠するようになってきていて、職員もどのように対応すればよいか気にし始めているのだけれど、どうしたらよいと思う?と。
私からは、そういう特徴のある人であれば、気になることを止めることはできないだろうから、その人が気になる言動をした時に、職員がより適応的な言動を教えるしかないだろうと答えました。さらに、それが可能になるためには、その人が自分の言動で周りと上手くいかないことがあることをどの程度認知できているかどうかが大切で、もし、認知できていなければ、どうして職員が提案する言動をするのかの説明から始める必要がある。また、自分の言動で、周囲の人との関係が上手くいかず困っているかどうかのアセスメントも大切。困っていないとすると、教える言動の意味も説明する必要があるだろう。
さらに、教える言動は抽象的な言い方ではなく、具体的でその人ができるような言動である必要があるし、職員間で同じ対応をしていくことを確認することも大切だろうと伝えました。
私自身は、ずっと公務員で、ある程度の職員数の確保や会議の実施は当たり前のことでしたが、民間では職員数の確保が難しく、職員が情報共有や業務の意思統一を図る時間そのものの確保が難しい場合もあることを妻から学んでいます。
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