#49 両親が亡くなった時のこと

日常のエピソード

先日、ある飲み会があってヒーリングの話題が出た時に思い出したことがありました。

私のきょうだいは、姉1人、兄1人、私が末っ子の3人きょうだいです。姉は私が高校の時に同じ郷里(日本海側の地方都市です)の人と結婚して家を出ました。兄は大学を出てから帰郷して働いていました。私は郷里から埼玉の大学に入り、就職は神奈川県でした。

私の両親は既に他界しているのですが、先に亡くなったのは母親でした。私は神奈川県で結婚し、子どもも生まれ、長期の休暇には郷里に帰っていました。ある夏休みに郷里に帰ることになり、まだ子どもが小さかったので、途中で1泊して帰省したのですが、家に着くと「忌中」の文字があり、母親が亡くなっていました。

母親は、しばらく前から入院していたこともあり、いつかはこうなるだろうとは思っていましたが、まさか夏休みの帰省時に亡くなるとは思ってもいませんでした。姉によると、前夜に亡くなっていて、私たちがどこかで泊まっていることは知っていたので、片っ端から旅館に電話をしようかと思ったけれど、もし、それを知って私が焦って運転するのもよくないと思って思いとどまったとのこと。

母親の死はショックではありましたが、私が夏休みの時に亡くなったのは、母親の思いだったのかなあと感じたものでした。

父親の死は、もっとずっと後なのですが、やはりずっと入院していて、私は時々帰省してお見舞いに行っていました。父親は、まだ充分話すことが可能でした。ある帰省の時、特に変わりのない父親を見舞い、病院のすぐ近くのショッピングモールの中のお店で昼食を食べていた時に危篤になったようで、家族は館内放送で私を呼びだしたようなのですが、私が入店した店に館内放送は聞こえず、病院に戻ってみると、父親は亡くなっていました。

父親は末っ子の私を可愛がり、よく一緒に色んな所へ出掛けたものでした。この前の帰省時、神奈川に戻る時に、父親に「死ぬな」と声を掛けていたこともあり、父親は私に死ぬところを見せたくなかったのかなあと、後で思ったりしました。

人が亡くなる時、自分の死期をある程度はコントロールできる面があるのかなと思います。私としては、両親共に郷里から離れている自分のことを考えてくれたのかなあと感じていますが、これは、偶然なのかも知れません。ただ、「自分のことを考えてくれた」と思えることは、私と両親との関係が(もちろん色々あったけれど)まあ、幸せなことなのだろうなあと思えた時間でした。

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